川と自然」カテゴリーアーカイブ

街よりも自然の中が好き。特に川に惹かれます。土木ネタも混ざります。

久々登山

お盆前だったが、久々に登山をした。

登山といっても、奥多摩の御岳山だが、
仮にも登山ぽいことをしたのは、コロナが蔓延し始めた頃、
房総の伊予が岳に登ったのが最後なので、
実に3年ぶり。
(先日の戦場ヶ原は、大したアップダウンはなかった)
東京の西の方に行くのも久しぶり。

途中までケーブルカーが使えてラクラクの御岳山だが、
それでも、標高900m以上あって、
武蔵御嵩神社を戴く山頂は涼しい。

境内には犬の神様?も祀られているとかで、
ペットの犬を連れた登山者が多い。
また、コロナが明けた昨今、外国人客も増えているようで、
特に、なぜかインド人のグループが多かった。
(インドならもっと高い山がいくらでもありそうだが…)

山頂からさらに足を延ばして、いくつもの景勝地を訪ねることもできるし、
別の山を目指して縦走もできるらしい。
秋には紅葉が楽しめそうなので、
また少し経ってから登るのもいいな。

山腹には御師の集落があるなど、
信仰の山の形跡を色濃く残す御岳山、
高尾山よりも人が少なく、ラクに登れていい山だと思った。

オトーサン(夫)が急に言い出して行くことになったのだが、
こういう時彼は何も調べず、行く道すがら経路などググっていて効率が悪い。
行く前にすべての行程を調べ上げないと気が済まない私とは、
まるで真逆である。

まあ、同じ人間が二人いても面白くもなんともないので、
これはこれでいいのか。

KAWAカードのために神田川

KAWAカード 」が欲しくなったので、川を歩くことにした。

KAWAカードとは、
「国土交通省及び独立行政法人水資源機構等が管理するダムなどで配布されているダムカードと同様のフォーマットで作成した、東京都オリジナルのカード」(東京都建設局サイトより)。

ダムカードを集めている人は多いけど、KAWAカードはまだマイナーかも?
何か集める習性はないんだけど、これは川を歩くモチベーションになるかも。

このKAWAカードを配布しているのは東京都なので、
対象は東京都内の29河川になる。
手始めは、昔住んでいた部屋の近くを流れていた神田川にしよう!
どうせなら源流から川に沿って歩いてみたい。

そう思って、張り切って出かけたが、この猛暑。
源流である井の頭池から歩き出したが、
いやいや付き合わせたオトーサンが、あまりの暑さに三鷹台でギブ。
ほうほうの体で吉祥寺に戻り、お昼を食べたり、買い物しただけで帰ってしまった。

でも、「神田川の起点」が見られたし、
近くには子供や大人がザリガニや小魚を捕って遊べるエリアがあったり、
少し進むとフェンスに囲われた川底から蒲の穂が揺れていたり、
クレソンらしい葉っぱが茂っていたり、
水は意外にもきれいだった。

カードは、川の名前が表示してある看板や案内図の写真を撮り、
当該建設事務所などで提示するともらえるらしい。
どうせなら、合流する妙正寺川や善福寺川のも欲しいから、
そっちも撮ってからにしようかな~。

涼しいところ

奥日光に行ってきました。

日光には子供の頃からよく行っているけど、
いつも同じところに行く。
今回も、戦場ヶ原を歩き、湯元に泊まり、
光徳沼に寄るというお決まりのコース。

さすがに標高1400m台ともなると涼しい!
日陰に入ると、吹き抜ける風がカラっとしていて快適。
夏の間、ここで暮らしたいといつも思う……。

赤沼の駐車場にクルマを停めて、小田代ヶ原まで歩き、
湯川沿いに戻ってきて、だいたい4~5㌔。
翌日は宿から湯の湖のふちを歩き、湯滝まで降りてまた戻り、
都合4キロ近く歩く。

いろいろな苔、きれいな花、
飛び交う虫や小鳥、透明な水、
ここは天国に違いない……

大好きな場所、光徳沼にも立ち寄った。
水は冷たくてキラキラしていて、
この冬、クロカンスキーで通った辺りには、
ものすごい数のトンボが飛び交っていた。

もう牛の放牧はしていない。
ソフトクリームの売店のスタッフに尋ねたら、
数年前、オーナーが若くして急死され、
牛たちもこの事業も売却してしまったのだそう。

私が子供の頃は、観光バスが何台も止まり、
観光客でにぎわっていたなあ。
現オーナーも、お客が戻ってきたら、
新しい事業を始めるんだといいな。

天空の宝石のような奥日光、
その日の深夜からは、私も登ったことのある、
男体山の深夜登山が始まると、ポスターが知らせていた。

川の見える店 その3「たいめいけん」

店内から川が見える店を見分けるのは難しい。
でも、この店なら一目瞭然。
日本橋川に張り出したテラスが、日本橋の上もからよく見える。
色黒のシェフで有名な洋食の名店「たいめいけん」だ。
日本橋界隈で、川が見える店はこの店ともう一軒だけみたい。

ランチタイムは混むだろうから、はずした時間に訪問。
この店、有名店に珍しい通し営業をしている。
ランチよりディナーに近いような時間だったが、
それでも店内には数組の客がいて、もうビールを酌み交わしている。

テラスに出たいと所望すると、ベテランらしいホールの女性が、
「風強いですよ。いろいろ飛んじゃうからね」
と注意しつつ案内してくれた。
確かに、川風が吹き付け、紙ナプキンやメニュー表が危ない。


看板メニューのタンポポオムライスではなく、
海老グラタンを頼んでしばし待つ。
背の高いビルが建つという川向うには、
巨大なクレーンや重機がせわしなく働いている。
川面には、警戒船や台船など、働く船が行き交い、
その上にも重装備の働く人たちが乗っている。

だってこの川の上にかかる高速道路は、
これから撤去され、地下に潜るんだもの。
近隣の区画も再開発で大きく姿を変え、
水辺都市東京のメインとなる街になっていくんだもの。

グラタンは、ベシャメルソースがなみなみとかけられ、
海老もたくさん!
口当たりがよくて熱々で、川風の中でもおいしくいただけた。


レジの後ろに、都市計画の完成図が掲げられている。
「このお店も建て替えなんですか?」
「川向うが完成したら、そっちに入るんですよ」
では、このテラスで食べられるのも今のうちってわけか。

でも、空を遮るあの高速道路が撤去されたら、
今は川に背中を向けているビルも、
一斉に川の方を向くのかもね。
そしたら、日本橋を眺めながら、川風に吹かれ、
食事やお茶を楽しめる店が増えるのかもしれない。
期待。

桑の実の熟す頃

今住んでいる町には川がないので、
川欲を満たすために時々出かけるのは隣町の川。

コンクリート護岸がされていない川岸に、
木々や竹が生い茂り、逃げ出した栽培種も野生種もいっしょくたに、
いろいろな植物が繁茂している。

今の目標は、日本ハッカを見つけること。
日本在来のハッカ(ミント)で、ハッカ成分が濃いらしい。
今までに絶対見たことあると思うんだけど、
ハッカと思って見ていなかったからわからなかったに違いない。
湿地っぽいところに生えているらしいので、
それらしいところを歩いて探している。

この日もハッカは見つけられず、
川岸に自生している桑の実を少しだけ採ってきた。
熟したものはブラックベリーに似ている。

砂糖煮にしてみたら、味はブルーベリー、
食感はラズベリーのジャムに似ている。
親世代が子供の頃は、よく採って食べたと聞くけど、
現代の桑の実は採る人もなく、自然に落ちるにまかせていた。

川を旅したい

4年前に家族でヨーロッパを旅行したときは、
バルセロナから陸路でリヨンを経てパリまで行った。

パリでは、むすめの行きたがった『アメリ』のロケ地、
サン・マルタン運河に行ったんだけど、
最寄りの駅周辺は、ガラの悪そうな男たちが何やら紙片を手に寄ってきたり、
だいぶ物騒な印象の街だった。

それでも運河の周辺は市民の憩いの場所らしく、
ベンチでくつろいだり、エクササイズしたり、
みんな思い思いに過ごしている。

「アメリ」に登場する橋を発見してはしゃいだむすめと私、
うろうろしている間に、ボートが川を下ってくるのに遭遇。

家族で乗船しているらしく、そこんちのママが何かレバーを操作すると、
水門が閉まり、閉鎖された空間の水面がみるみる上昇、
先ほどまでボートのいた水面と段差ができている。

「あっこれ、閘門なんだ!」

しばらくすると水面の高さは進行方向の水面と同じレベルになり、
ボートはスムーズに進んでいった。

ドイツやオランダ、フランスの川は、国際間の交通が可能で、
こんな風にのんびり川を行くクルーズが人気だと聞く。

以前テレビ番組で、フランスの定年カップルが自宅を手放して船を手に入れ、
クルーズしながら各国をめぐるドキュメンタリーを放映しいたのを見て、
素敵だなあと思ったことがある。

パリやロンドンには、河川に係留した船を、
住居として使用している例も多くあるそうだ。
ヨーロッパの人は、川や船に親しんでいるんだなあ。

日本だって、鉄道が開通する以前は、
物流のほとんどは船によるもので、
河川が果たす役割は相当大きかった。

でも、長距離のクルーズを楽しむ文化って、
日本の川にはなかったなあ。

サン・マルタン運河の写真が探せなかったので小貝川を。

明治期に来日した外国人技師が日本の河川を見て、
「これは川じゃない、滝だ」
と言い放った話は有名で、

やはり流れが速くて短い日本の河川で、
のんびりクルーズは難しいのかなあ。

でも、印旛沼や周辺の河川でボートクルーズに参加したことはあるし、
利根川の下流の「川の駅 さわら」では、
短時間のクルーズならあるらしいから、
そういうのを乗りつぶしていくことからかな。

夢は、銚子から乗船して、遡上できる限界まで、
船でクルーズすることなんだけど……。

川の見える店(2)秋葉原の薩摩料理

川に沿って建つ店はけっこうあるけど、
川が見える店はなかなかない。

飲食店、特に個人経営の店は、賃料の関係もあって、
間口が狭くてウナギの寝床式の間取りが多く、
入口は道路に面していて、
川側は厨房になっていることが多い。

しかしGooglemapでこれはという店を見つけては訪ね、
これが二店目。

秋葉原駅徒歩2分くらいにある『麹蔵』、
メニューから見て、鹿児島県(薩摩)の郷土料理の店らしい。
サラリーマン向けにランチを出している昼、訪ねてみた。

店内は小洒落た居酒屋風なのだが、
川側になかなかの広さのテラスがある!
庇が大きく張り出しているので、直射日光を浴びることもなく、
なかなか居心地がいい。

数種類あるランチの中から選んだのは、
奄美大島の名物料理「鶏飯(けいはん)」。
チキン南蛮の小皿もついて、ボリューム満点である。

鶏飯は、割いた蒸し鶏と錦糸卵、椎茸などの具を、
ご飯(この店は白米と雑穀米から選べる)にトッピングし、
熱いお出汁をかけてサラサラいただくもの。
添えられた柚子胡椒をきかせていただくと、とってもおいしい!

ランチメニューはほかに、鰹のたたきやラフティーなどいろいろ。
グランドメニューを見たら、海ぶどうもあったから、
沖縄料理もカバーしているのかな?
ドリンクは、九州らしく焼酎をフィーチャーしているらしい。

席から見える川は、神田川。
この辺りは三方護岸で、植栽もなく、水のきれいさもイマイチ、
川の眺めとしては若干物足りないけど、

それでもこの秋葉原の喧騒の裏側に、
江戸の賑わいを伝えるこんな川が流れているなんて、
知らない人もいるんじゃないかな。

お店のすぐ近くには、対岸の柳森神社に向かって架かる、
「神田ふれあい橋」という人道橋(歩行者専用の橋)があって、
そこからは轟音をたてて走る総武線が至近距離で見える。

柳森神社は、室町時代に太田道灌が勧請した神社で、
ご祭神は倉稲魂大神(宇迦之御魂神、食物の神様)だそうです。

テラス席、とっても気持ちいいけど、
天気のいい日は人気みたいで、この日も後からどんどん埋まっていったので、
ランチなら時間をずらすか、ディナーなら予約した方がいいかも。

神田川クルーズ

5月の晴れた平日、念願の「神田川クルーズ」に乗船してきました。
「♪お江戸日本橋」の日本橋の船着場から乗船して日本橋川を進み、
後楽園の手前で神田川に入り隅田川から戻る、
都心を川で一周するコースです。

以前NHK『ブラタモリ』でも、
タモリさんが同じコースを楽しむ様子が放映されました。

この日は潮目の関係で、
いったん隅田川に出てから神田川経由で日本橋に戻る、
という逆コース。

定員50名くらいの小型遊覧船はこの日満席でした。
近い将来撤去されて地下に移設されるという首都高速の下を、
船は進みます。
ガイドは下町のノリの元気なお父さん。
名調子に時折爆笑が沸きます。

鎧橋、霊岸橋のあたりは立派な企業ビルの並ぶエリア。
隅田川に入ると潮の香りが濃くなって、さまざまな船が行き交います。
芭蕉の像の見える深川あたりを過ぎ、
両国橋をくぐったあたりで神田川へ左折。

今も残る船宿や屋形船がひしめく柳橋あたりは、
水彩画のような風情があります。

秋葉原のあたりからだいぶ殺風景になりますが、
お茶の水にさしかかると、JR総武線と丸の内線に聖橋が交錯する、
鉄道ファンに人気のエリアです。

その昔は観光地として賑わった渓谷美のなごりも見られ、
ここでは皆がシャッターを切って(スマホだけど)いました。

この先からは正直、水が汚く、臭いもほめられたものではありません。
というのも、前日や前々日に降った雨のため、
下水の水量が増え、川に汚水を流しているからだそうです。
(合流方式)

昭和の名曲『神田川』のうらぶれた雰囲気は、
今よりもっとひどい悪臭を放っていた神田川に面した部屋に住んでいた、
若い男女の終わった恋を歌っていたからだったのですね。

白山通りを渡す水道橋では、衝撃的なものを見せてもらいました。
太平洋戦争当時、都内を襲ったB29による機銃掃射が川の護岸に開けた弾丸跡と、
水道橋の鉄の床板に今も大きく残る迫撃砲の穴です。

当時も小さな町工場が並び、大学も多かったこの地に、
こんな攻撃がなされていたこと、
そしてその傷跡の残ったままの橋や工作物が、
70年が過ぎた今もそのまま使われていることに驚きました。

ここから船は日本橋方向に戻り始めます。
俎橋を過ぎたあたりから、進行方向右側に江戸時代の石垣が見え始め、
近くに寄ると、石の表面に「島津」「前田」など、各大名の刻印を見ることができます。このあたりの積み方は「打ち込み接ぎ」とのことでした。

常盤橋は、道路橋と人道橋と両方あって、
人道橋はきれいにリニューアルされ、
傍らにはおしゃれなビルが立ち並んでいます。
すぐ近くに渋沢栄一翁像もありました。
ここから終点の日本橋はもうすぐ。

一周90分、ガイドさんの飽きさせないトークとともに、
じゅうぶん楽しめました。
川から眺める東京、いつもと全然違うものが見えます。

この日は暑いくらいでしたが、風のある日、空模様の怪しい日は、
ビニール合羽などご用意してご乗船を。
(安全と他のお客様の視界を確保するため、傘・日傘はNG)

橋のたもとのカフェ(八丁堀)

「訪問! 川が見える店」
第一弾は、八丁堀にあるカフェ。

日本橋の下を流れる日本橋川が、
日本橋水門で分岐する「亀島川」にかかる「亀島橋」のたもとにあり、
ピンク色の可愛らしいビルの一階、
その名も「CAWAII Bread & Coffee」。

川側の外観。入口は反対側の道路から

広くはない店内の大半はガラス張りのパン工房で、
パンはよそに卸したりもしているみたい。
トルコタイルっぽい柄の素敵な壁紙に向かって、
細いカウンターにスツールが並び、ちょっと立ち寄って休憩するのによさそう。

そしてこの日は、曇りがちとはいえ雨が降っていなかったので、
川に向かって設けられた小さなテラスに出ることができた。
カモメが飛び交い、橋を行く人が見える。
中央区でこのこのロケーション、最高!!

写真撮っておこうとスマホカメラをもたもた出しているうちに、
オトーサンがクロワッサンを食べちゃったので、見栄えはしないけど、
バターたっぷりでおいしかったそうです。

私が頼んだエスプレッソは、本当に一口サイズ、
飲むというより舐めるくらいの量で、目の覚める濃さでした。

サンドイッチもあるらしいので食べてみたい

テラスの真下の管理用通路に沿って、
葦(だと思う)など植栽も施されていて眺め良し。
水面にはゴミもなく、水質もまずまずです。

この先、亀島川は隅田川に合流します。
後で亀島橋を渡ってみたら、案内板に、
「明治時代はこの辺から伊豆や房総に向かう汽船が発着していた」
とあり、当時は積み込む物資や乗船する人々で賑わったようです。
江戸時代の豪商で土木にも功績のあった川村瑞賢が、
周辺に広大な屋敷を設けたとも書いてありました。

八丁堀の駅から近く、銀座から散歩しているうちに着きます。
晴れた日に、コーヒー片手にのんびりするのに最適なカフェでした。

川の見える店を探す

川が好きな私、秋冬は利根川や荒川など大河の河原をさまよっているが、
夏が近づくと行かなくなってしまう。

郊外にある大きな河川の河原は、人の手があまり入らないので、
暑くなると草木の勢いがすごく、皮膚を切りつけるし、
背の低い私など埋もれてしまい、危険で近づき難くなっていく。
雨が降るとぬかるんで足元が危ないし、虫も多い。
そして恐らく蛇なんかも……

そこで夏の間は、ラクして都会の川をめぐることにした。
その時いちばん安易に思いつくのは、
「川の見えるカフェやレストラン」。
水面を眺めながらお茶や食事を楽しめるところを探そう!

…と探し始めたけど、これが意外に少ない。
「川沿いの店」ならけっこうあるけど、
たいていの店は川の方を向いていたりしない。
道路の方に入口があり、川は背中で、
そこにはビールケースなんかが積んであるのが常だ。

そんな店をはじいて、
「客席から川が見える」
「川沿いにテラスが設けてある」
店だけを厳選して、訪ねることにした。