川に沿って建つ店はけっこうあるけど、
川が見える店はなかなかない。
飲食店、特に個人経営の店は、賃料の関係もあって、
間口が狭くてウナギの寝床式の間取りが多く、
入口は道路に面していて、
川側は厨房になっていることが多い。
しかしGooglemapでこれはという店を見つけては訪ね、
これが二店目。
秋葉原駅徒歩2分くらいにある『麹蔵』、
メニューから見て、鹿児島県(薩摩)の郷土料理の店らしい。
サラリーマン向けにランチを出している昼、訪ねてみた。
店内は小洒落た居酒屋風なのだが、
川側になかなかの広さのテラスがある!
庇が大きく張り出しているので、直射日光を浴びることもなく、
なかなか居心地がいい。
数種類あるランチの中から選んだのは、
奄美大島の名物料理「鶏飯(けいはん)」。
チキン南蛮の小皿もついて、ボリューム満点である。
鶏飯は、割いた蒸し鶏と錦糸卵、椎茸などの具を、
ご飯(この店は白米と雑穀米から選べる)にトッピングし、
熱いお出汁をかけてサラサラいただくもの。
添えられた柚子胡椒をきかせていただくと、とってもおいしい!
ランチメニューはほかに、鰹のたたきやラフティーなどいろいろ。
グランドメニューを見たら、海ぶどうもあったから、
沖縄料理もカバーしているのかな?
ドリンクは、九州らしく焼酎をフィーチャーしているらしい。
席から見える川は、神田川。
この辺りは三方護岸で、植栽もなく、水のきれいさもイマイチ、
川の眺めとしては若干物足りないけど、
それでもこの秋葉原の喧騒の裏側に、
江戸の賑わいを伝えるこんな川が流れているなんて、
知らない人もいるんじゃないかな。
お店のすぐ近くには、対岸の柳森神社に向かって架かる、
「神田ふれあい橋」という人道橋(歩行者専用の橋)があって、
そこからは轟音をたてて走る総武線が至近距離で見える。
柳森神社は、室町時代に太田道灌が勧請した神社で、
ご祭神は倉稲魂大神(宇迦之御魂神、食物の神様)だそうです。
テラス席、とっても気持ちいいけど、
天気のいい日は人気みたいで、この日も後からどんどん埋まっていったので、
ランチなら時間をずらすか、ディナーなら予約した方がいいかも。