タワーの街になっても

都内を歩くと、どこもかしこも再開発で、
コロナ前とすっかり形が変わってしまっている。
更地も多く、これからまたどんどん変わるんだろう。

昔からある古くて細かい建物の残るエリアは、
そのブロックまるご壊して最新のタワーに建て替え、
「〇〇スクエア」にしちゃうのが多いように見える。

何しろ、たとえば千代田区なんて、
皇居まで徒歩10分くらいの場所なのに、
どう見ても築50年以上の木造2階建てがまだ残ってるんだもん。
土地利用の観点から言えば、とんでもないことなんだろうな。

路地や横丁が人気だった街、
立石や小岩といった下町のエリアも、
この頃じゃタワーマンションの計画でいっぱいだという。
何だか信じられないけど、あのごみごみした街並みが、
この数年で大きく変わっていくのは間違いない。

それを寂しいしつまらないと思う一方、
だからといって何もかも残していくわけにもいかないことはわかる。
復元された史跡でもなきゃ、縄文時代の竪穴式住居なんてないもんね。
時代が変われば、人の暮らしも住居も変わっていく。

それに、思うんだけど、
時代が変わっても、人間のやることって変わらないじゃない?
最先端のタワーに暮らしたって、
やっぱりどこかに「横丁」ができるんじゃないかな。

タワーの4階とか、逆に40階とか、
特定のフロアが、いつしか値段や賃料が下がって、
一つの区画を二つ、三つに切り売りするようになって、
ちっちゃな居酒屋やスナック街が現れるの。

現在の中野ブロードウェイ商店会の上の方の階も、
分譲当時は高額で、高級店しか借りられなかったけど、
今ではちっちゃな区画に割って貸し出されて、
若者がユニークで面白いビジネスを展開しているという。

世界がタワーだらけになったって、心配することはない、
面白いものはきっと出てくると思うんだ!

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