オトーサンと休日のふたりブラタモリごっこ。
以前からずーっと、ここの構造どうなってるのか知りたかった、
国道14号に東関道がかぶさる西千葉警察署交差点付近を歩いてみた。
14号下り線の中央分離帯は、花見川を過ぎたあたりからフェンスが立てられ、
急に植栽が鬱蒼とし森林の様相を呈してくる。
何人も立ち入ることのないフェンスの中のあの森はどうなっているんだろう。
無軌道に高木化したかに見えるあの植栽は、
まともに管理されているんだろうか。
ほったらかしていたらああなってしまって、手がつけられないのだろうか。
一昨年のような台風によって倒木が発生したら、
14号はどうなってしまうのだろうか。
私が心配する必要は1ミリもないのだが、気になって仕方がない。
ネットの地図や航空写真を見てもよくわからないし、
通る時も自動車の速度では碌に観察できない。
なので今日はクルマを下りて徒歩で観察してみた。
千葉西警察署交差点を、14号の上り車線に向かって歩こうとすると、
歩道はそこで寸断している。事実上の自動車専用道路だ。
「これじゃ森の中が見られないじゃん」
憤慨しつつ横断歩道を内陸に向かって渡ると、
渡り切った地点には東関道の橋脚がズドンズドンと生えていて、
そのふもとに、地味な歩行者用の道路が通っている。
本線とは離れているが、14号に平行する、これが歩道代わりだ。
中央分離帯の中に入ったり、近寄って見ることはできないので、
この道を少し歩いて北上し、
14号と東関道両方にまたがる検見川陸橋に上がって中央分離帯を観察することにした。
ここを徒歩で通るのは初めて。
右手が私の気になる中央分離帯森
上から見ると、中央分離帯――といってもこのあたりからは、
東関道が上にかぶさってくるのですでに中分の体をなしていないが
――の幅は思ったより広くはなく、
私が妄想していたような密林になってはいなかった。
超高木化したかに見える樹木は、実際はそれほど高くなく、
目測でせいぜい7、8m。
植栽部分は3車線ぶんぐらいありそうだが、東関道の遮音壁もあり、
実際はそれほど広くなく、木々が葉を落としたこの季節は、
林床が見える箇所もある。
樹種はよくわからなかったけれど、シラカシ、モチノキ、
ユズリハあたりが多かった。勝手に生えてきたものではなく、
植栽としてちゃんと選んで植えたもののようだ。
下草もある程度刈られていて、決してほったらかしではない。
さすが二桁国道、私が勝手に思ったようなジャングルなんかではない。
(夏はまた違うかもしれない)
この少し手前から、14号の上下線に東関道がはさまってくる。植栽は、その振動や騒音を吸収する目的もあるらしい
上空(?)から眺めることで疑問が解消され、
満足して今来た交差点に戻る。
行きとはルートを変え、14号の旧道(駅でいうと検見川/新検見川)
を使った。かつての漁村の面影がわずかに残っている。
昔は、現在の14号から向こうは遠浅の海だったのだろう。
通りに面した家々のすぐ後ろは急峻な崖で、
その端には「急傾斜地崩壊危険区域」の表示もあった。
昭和の面影をとどめる木造平屋住宅や、使われていない井戸の残る通り。昔は商店街だったらしい
崖の表面を覆うコンクリートの堅牢な擁壁。
表面の謎の突起は、PCアンカーの先端を隠すため(オトーサン解説)。
勾配が急すぎて、アンカーを打たないともたないからとのことだった。
足をかけて登るためにしては中途半端な位置にあるこの突起(上の突起が私の身長くらい)の下には、擁壁に対して垂直に打たれたアンカーの先端が隠れている(多分)
旧道にはゴミひとつ落ちておらず、
路傍のお地蔵様の祠はきれいに掃き清められ、生花がふんだんに活けてある。
今なお残る住民の結束と信仰心の厚さを物語るようだった。
崖の下の祠。仏花の束が3つも活けてあり、大事にされているお地蔵様