アウトドアおば(あ)さん

コロナの日々が始まって、あってよかったなあと思うのはLINE。
ZOOMのようなツールを使ったオンライン飲みやオンラインイベントは、一度やったらもういいやという感じで続かなかった。
LINEは文字だけ(スタンプも使うけど)なのがいい。
相手がオンラインではなくても、置手紙のように届けるだけ届けて、相手がヒマになったとき返信してくれるから、お互い気を使わなくて済む。
この1年以上会っていない人が多いけれど、LINEのお蔭で近況を把握できているし、写真や映像のやりとりも楽しい。
特に妹とは、毎日のようにLINEしている。

3人の娘を全員独立させた妹は、生協の役員で忙しいものの、気楽な日々。なかなか訪ねていけない実家の母が主な話題だが、お喋りのテーマは多岐にわたる。
妹の趣味の観劇、私の最新の趣味の洋裁、晩のおかずについて、物価について、それぞれの住む地域での出来事についてなどさまざま。
どうしても出てくるのが、老後に関する話題だ。
現実には、お互い夫がいる身分なのでそうそう自由がきくわけではないが、
「もし何のシバリもないと仮定して」
老後はどこに住みたいか、何をして過ごしたいか、どう葬られたいかなどについて、とりとめもなく会話する。姉妹なのでへんな気を使わなくて済むところがいい。

私の理想は、漁港に近い農村で新鮮素材を使って料理三昧の暮らし。外房や南房総、伊豆なんかが理想。でも夏は涼しい山の上に住む、という贅沢なもの。
妹の理想は観劇三昧だから、できれば都会に出やすいところ。関西もいいな。

妹のダンナさんはやさしい人で、妹の観劇にもよく付き合ってくれるから、理想の老後はもう実現できたようなものだが、うちのオトーサンは田舎暮らしにはピンと来ないインドア派。私が好きなキャンプやアウトドアには全然興味がない。唯一、音楽が共通の趣味だけど、ジャンルは微妙に違うし。

私は体がきくうちは、オトーサンを置いて一人でアウトドアおば(あ)さんをやるしかないなあ。
でもまあ、それもいいか。あと10年はそれができるように体を鍛えておかなくちゃ、と思っていた矢先のコロナで、できる期間が減ってしまった。こうなったら、減った分を取り戻すべく、活動できる期間をできるだけ延ばすしかない。

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