(2)黒歴史・捨てたけどダメだった話

いっぺんに捨てた

子供が2歳になった頃、散らかった部屋にたいがいうんざりしていた私は、妹と語らってフリマに参加することにしました。

家中の不用品を積み上げ、売れそうなものだけ残して捨てまくりました。フリマでは、売れそうもないものに限って売れ、高かったものが売れ残ったりもしましたが、フリマで売れ残ったものも全部捨てました。家はずいぶんとスッキリして、これなら生きていける……! と安堵したものです。

ところがその1年後、我々は再びフリマに参加する羽目になるのです。1年経ったら元の木阿弥だったからです。あんなに捨てたのになんで!?

ここに来て、さすがの私も、

「これは自分の暮らし方がおかしいのでは……」

と気がつきました。捨てても売っても1年経てば元通りというのは、何かが間違っているに違いないのです。

改めて自分を観察したら……

 2回目に捨てる羽目になった不用品を見回し、フリマ後は自分のモノの買い方、持ち方に注意して観察するようになりました。すると、二つの問題点が見えてきました。

1 要りもしないモノを考えなしに買っている

・1枚当たりがおトクになるからと、3枚セット色違いの服など買っている。その中の一色しか着ないくせに。
・百均やホームセンターで、使うかもしれないと同じものを2個も3個も買ったり、目新しいものをとりあえず買っている。結局使わない。
・おトクな気がして「オマケ」がついている方を買っている。結局要らない。

2 要りもしないモノを考えなしにもらっている

・「これ、要らない?」と、友達や姑がくれるモノを、「せっかくだから」とホイホイもらっている。絶対使わないとわかっているのに断れない。そのくせ捨てられない。
・開店記念だのご来店感謝だのの、よくわからない粗品をついついもらっている。
・出先でパンフレットやフライヤーを必要以上にもらってしまう。

この二つの行動が目に余ることがわかりました。

いくら捨てたって、後から後から入ってくるんだもん、そりゃ追いつかないわ。

どんなに捨ててもダメ

その時から、「買わない」「もらわない」で済ます方法を考えるようになったのです。片付け以前に、モノの流入のハードルを高くしたわけです。後から考えると、これがいちばん効きました。片づけなければいけないモノの母数が減ったのですから。

結局、どんなに大量にモノを捨てても、自分の考え方、行動が変わらなければ、しばらく経てば元通りなのだとわかりました。そして、現代日本に暮らしている限り、普通に暮らしているだけで、モノは家の中に流入してきてしまうことも―――

なので、2回目のフリマの後、「買う」ことにはよくよく注意を払うことになり、「もらう」ことは極力避けるようになりました。

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