『台湾 書店レボリューション』視聴メモ

『台湾 書店レボリューション』(初回放送2019年10月)NHKBS

全土の3分の2の自治体から書店が消えた台湾。
当局は減少を食い止めようと、2012年から小規模書店の振興と補助政策を始める。
一方で「独立系書店」と呼ばれる強い個性を持つ書店が生まれてきている。

別に意味はないけど絵がないと淋しいので、おいしかったロシア料理店のインテリア。

高雄の三餘書店。

1960年代のレトロなビルに入居するこの書店は、
売れ筋の本より「読んでもらいたい本」を置き、一般誌も同人誌も一緒に並べる。
二階はカフェ、三階はイベント会場、地下は読書スペース兼ギャラリー。
店長は本来デザイナー。

学生運動が盛んだった2013年にオープンした。
現在、「議論ができる書店」として、様々なジャンルの文化人が集う、
高雄市民の知の拠点として浸透しつつある。

台中市の魚麗人文主題書店。

レストランと書店が同居する。
扱うジャンルは、料理書、児童書、生活関連書籍。
蘇店長「いつも読書に助けられてきた」
「料理は異なる人々を一つにしてくれる」

台中市西部の新手書店。

文化振興のため、古い水道局の宿舎をリノベーションした建物に、
雑貨店やカフェが入居する文化施設「緑光計画」の一部。

鄭店長は大学の文学講師で、商売は素人。「新手」とは素人の意。
最初は仕入れの仕方もわからなかったが、今では独立系書店の協会に加盟、
共同で仕入れを行う。
「いちばん好きな本は『宝島』」。

台北市の田園城市生活風格書店。

建築系出版社の編集部が同居する書店、カフェコーナーや文具売り場、
古レコードも並び、ギャラリースペースも3つ備える。
こだわりの建築作品集を、クオリティの高い印刷業者と組んで出版。
紙でなければできない「本」を作っている。

編集者でもある陳店長、
「本を買わなくてもいい、毎日人が集まってくる場所にしたい」
「本を売るだけの本屋ではもう立ち行かない、本屋が何を表現するのか? 
どうやって読者に寄り添うか? それを考えよ。
少しでも余裕があるのならクリエイターたちを招き、輪を作るのだ!」

宜蘭件員山郷、小間書店。

村で初めての本屋。

米農家を志した元IT技術者の夫が、家族とともに台中から移住。
妻顕恵が古い精米所で始めた。

最初は米や野菜を並べていた。
そこにいつの間にか本が並ぶように。
新刊書は資金がないから買えない、古本だけ。
「地元の人が古本を持ってくる→買い取る→代金として野菜や果物を支払う」
だんだん、漬物や菓子を作って持ち寄る人が増えた。

このシステムは評判を呼び、他県からも客が来るように……

「(病児だった経験のある私にとって)本というのは、私の人生の一部」
学生たちが彼女を慕って集まってくるが、
「オタクとダメな女よ(笑)」

本の好きな人は、本の好きな顔をしている。
この人たちがいる限り、本はなくならないし、
本屋もなくならない。
形は変わっても。

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