歴博 マンローコレクション

歴博でマンローコレクションの展示が5月9日までというので行ってきた。

小さな展示だが、目玉は1930年に撮影されたイヨマンテのフィルム上映。
これがすばらしい!


肉体はかりそめのもの。魂は何度でもよみがえり、再びヒトの世界に現れる。そのために正しく手厚くクマを饗す、それがイヨマンテ。


1930年という時代にこの祭りに着目し、価値を見出し、撮影して残すことを考えついたマンローの炯眼と、それを支えたロックフェラー財団に感謝しかない。たとえ、当時はアイヌがコーカソイドの末裔だと考えられていたためだとしても、この映像が日本文化にとってきわめて重い価値を持つことに変わりないだろう。


映像に記されたイヨマンテは、マンローが撮影のために仕立てたもので、クマは旭川から買ってきたもの、小屋は撮影のため明り取りを開けてわざわざ建てられたもの(当時の二風谷に電気はなかった)だが、人々の表情にあらわれた喜び、祈りとざわめきは本物だ。


日本に帰化し、二風谷の人として生き、1942年二風谷に没したというマンローに感謝を。
https://www.artagenda.jp/exhibition/detail/5457

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です